WordPress は手軽に高度なウェブサイトが構築できる一方、オープンソースのシステムのため継続的なメンテナンスが欠かせません。構築後、適切な管理がされていなかったがために不具合が発生してもすぐに対処できない、セキュリティの脆弱性を抱えているものの、社内で対応できないといった状態になっていることも珍しくありません。
WordPress の保守管理を外部のプロフェッショナルに任せた場合、導入するメリットや実際に外部保守を選ぶ際の注意点、参考情報などをまとめました。
目次
WordPress サイトの保守の重要性について
WordPressはオープンソースのCMSであり、常にアップデートが公開されているため、セキュリティ上の問題を防ぐためにも保守が必要です。保守を行わないことで発生する懸念は以下です。
- 脆弱性が発見された時にハッキングされる可能性
- プラグインやテーマのアップデートを行わないと、不具合が発生したり機能が停止する可能性
- データベースやウェブデータのバックアップを継続的に作成しないと、データが消失したり壊れたりしたときに対応できない
- サイトのパフォーマンスも低下し、SEOにも影響を及ぼす可能性
実際に弊社に相談されるケースとしては、構築後 WordPress 本体や各種プラグインの更新を行っていないため、セキュリティ脆弱性を抱えている古いバージョンのまま利用しており不安というケースや、すでにハッキング被害が出ており、構築してもらった会社では対応外で困っている、といったケースで連絡をいただくことが多いです。
WordPress でサイトを構築した場合、メンテナンスを行うことは前提であり、特別なことではありません。
参考: WordPressの保守が必要な理由とチェックするべき9点
外部に保守を任せるメリット
自社で WordPress の保守管理を行えない場合は外部の専門で保守管理を行っている業者に依頼するという方法があります。外部のプロに保守を依頼することで得られるメリットは以下です。
WordPress 保守・運用の専門性
WordPress の保守には専門の知識が必要です。WordPress コアと呼ばれる WordPress 本体は常にアップデートされており、機能追加やテーマカスタマイズなど、変化に対応できる専門性が求められます。外部の保守業者は専門的な知識を持っているため、サイトを適切に保守できます。
時間が節約できる
保守作業には時間がかかります。セキュリティ対策やバージョンアップ、バックアップ作成や何か問題があった際の復旧作業など、自社ですべてを行うとなると非常に手間がかかります。外部に保守を任せることで、自社で管理する時間が少なくなります。
保守コストの削減
WordPress の保守メンテナンスを自社で行う場合、WordPress の専門的な知識を持つ人材を雇用するためのコストがかかります。また、雇用したとしても退職した場合はまた最初からやり直しとなります。外部の保守業者を選ぶことで、このようなコストを削減することができます。
安全性が向上する
基本的に、外部の保守業者はセキュリティ対策を導入するため(セキュリティ対策を導入していない、またはオプションといったケースもあるかもしれません)、WordPress サイトのセキュリティが向上します。
WordPress はオープンソースのため、通常の利用方法だとログイン URL が公開されており誰でもアクセスできたり、ブルートフォースアタックを受けると1日に数千件〜数十万件といったアクセスを受ける場合もあり、その場合はサイト表示が重くなったりと影響が出ることがありますが、事前にセキュリティ強化を行うことでこういった被害が発生しづらくなる環境を構築できます。
参考: WordPress保守管理サービスのメリット・デメリット
外部の保守業者の選び方
WordPress の保守管理を提供している業者は多く、サービス内容も異なります。
WordPress の保守や運用における専門性はあるか
WordPress の保守管理に対して、必要な専門的な知識を持っているかどうかを確認しましょう。WordPress サイトのデザイン実績はあっても、メンテナンスや技術的な専門知識がない、という場合も少なく有りません。実際に、弊社にご相談いただくケースとして、外部の制作会社に作ってもらったものの、対応ができない、ハッキング被害からどうしても修復できないといった理由で制作後の WordPress サイトを引き継ぐ形で保守を実施する場合があります。
WordPress 保守の実績はあるか
過去にどのような実績を持っているかを確認しましょう。WordPress はプラグインにより色々な機能を導入することが可能ですし、テーマには独自コードを記述することができるため、ひとえに WordPress といっても、作り方は千差万別です。WordPress で作られたコーポレートサイト、ブログ、会員制サイト、多言語サイト、 EC サイトなど、様々な分野の WordPress に対して保守実績がある業者を選ぶのが望ましいです。
口コミはどうか
他のお客様からの口コミを参考にしましょう。可能であれば、デザイン制作に関する口コミではなく、保守管理に関する口コミがあるとベターです。「専門性」でも述べましたが、デザイン実績はあっても保守に必要な技術的な知識が乏しいと WordPress の保守をお願いしたとしても、逆にやりとりに手間がかかってしまうというような可能性もあります。
保守管理を提供している外部業者を以下にまとめていますのでご参考ください。
参考: WordPress保守サービスの比較まとめ[2022年]
外部保守を選んだ場合の注意点
申込時や、契約後のやりとりにおいて注意するべき箇所があります。
契約内容の確認
申込時に契約内容について、明確に理解し確認しましょう。どのようなサービスが提供されるのか、どのような料金が設定されるのか、解約の場合はキャンセル費用がかかるのか、解約時期はいつまでにかなどを確認しましょう。大前提として、契約内容をまとめた書面がない業者はトラブルが発生する確率が高まるため、依頼しない方が安心です。
コミュニケーションの大切さ
コミュニケーションを大切にしているかはポイントです。技術的サポートが必要な場合やトラブルが発生した場合、すぐに返信があるかどうかは重要です。
返信や対応までに数日かかるというのでは、外部業者に任せたとしても安心できないため、迅速なコミュニケーションがとれない外部業者の場合は変更することも視野にいれることをおすすめします。
実際に外部保守を導入した事例
弊社の事例になりますが、実際に WordPress 保守管理サポートを導入した事例として、どのようなメリットがあったかなどの一例をご紹介します。
- WordPress のカスタマイズしていたことでアップデートができない状況で、それにより動作不具合や脆弱性が発生していたが、導入後は解消しトラブル発生の際も相談ができるようになった。
- WordPress 保守管理を意識しないくらい安定してサイト運営できている。
- 定期的にレポートが送られて情報が把握できている。イレギュラーな事態が発生しても相談し対応してもらえるため安心している。
保守を外部に委託することで WordPress サイトの運用を安全かつ効果的に行うことができる
WordPress の保守を外部に委託することで、WordPress サイトのセキュリティ対策が実施されるためより安全な運用になります。万が一脆弱性やハッキング等が発生したとしても、保守チームに確認・対応を依頼で済むようになります。
さらに今まで対応にかかっていた時間が節約されるため、節約できた時間でよりサイトのアクセスを上げるような施策に取り組む時間に当てられ、より効果的な運用に繋がります。
もし「今の WordPress を適切に管理してほしい」「保守後も改修やリニューアルで相談できる知識を持った業者に依頼したい」といったようなお悩みがあれば、弊社が提供するWordPress 保守管理サポートでお役に立てられることもあるかもしれませんので、お気軽にお問い合わせください。
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