WordPressで構築された理美容院のウェブサイトを調査しました。美容院サイトはヘアスタイルギャラリー、スタッフ紹介、お客様の声などが更新するコンテンツになると思います。なのでこのあたりを簡単に更新できる目的でWordPressが選定される理由になりそうです。逆にメニュー、店舗情報、コンセプト、採用情報などはあまり更新しなさそうです。テーマや利用プラグインなどもわかる限り調査しましたので、サイト制作やリニューアルのご参考になれば幸いです。
目次
人気・有名ヘアサロン
芸能人やモデルが通うと言われている評判のサロンをピックアップします。きっと「この担当者さんにやってもらいたい!」という誰にも変えられないことが人気の秘訣なんでしょうね。
SHIMA
公式サイト: SHIMA | 原宿・青山・代官山・銀座・吉祥寺・福岡 天神のヘアサロン
東京都内を中心に、モデルや芸能人が良く通うと有名なSHIMAさんです。テーマはWordPress公式のTwentyTenをカスタマイズしています。利用プラグインはありませんでした。プラグインが無いというのも珍しいですね・・・
ヘッダーとフッター周りのソースコードにWordPress側で吐き出される記述が見られなかったたためもしかしたら読み込んでいないのかもしれません。
スマートフォン対応はしていませんでした。ホットペッパーを見てもらえればいいということなんですかね?ユーザー数は月間15,000-25,000UU程度あるようですし業種柄少なく見ても6,7割はスマホからの流入だと思うんですが・・・
ちなみに、シンガポールからのアクセスが多く、香港やアメリカ、フィリピンからもアクセスがあり日本国内の流入は6割、その他海外という内訳です。
air
公式サイト:有名タレント・モデルが通う人気のトップヘアサロン air 【エアー】
ヘアサロン業態以外にもアイラッシュ、歯のホワイトニングなども手がけるairさんのウェブサイトはWordPressによって構築されています。パソコンとスマホのテーマは別々で作成されており、アクセス元のデバイスによってテーマを切り分けています。
各スタッフページにはプロフィール以外に「スタッフの出勤カレンダー」「担当したヘアスタイルポートフォリオ」が表示され、ヘアカタログと紐付いているためコンテンツを追加すると自動的に紐づく形でしょう。
またヘアカタログページは長さやテイスト、カラー等で絞込検索できるようになっていてユーザーが簡単に探せる仕組みを構築しています。おそらくこの機能は各ヘアカタログにカスタムフィールドで情報を持たせて絞込を実現しているはずです。
利用プラグインは以下。
- Yet Another Related Posts Plugin – 関連するページを表示
- WP-PageNavi – ページャー表示
- WordPress Popular Posts – 人気のあるページを表示
- Lazy Load – 画像を遅らせて読み込む
MARIS Hair Salon
公式サイト: 表参道 美容室・美容院|MARIS Hair Salon(マリスヘアサロン)|
表参道、青山、福岡で4店舗程展開するMARISさんは個室があり多数のモデルやアイドルなどが訪れているようです。オリジナルのWordPressテーマですが、ヘアサロン用のWordPress構築を行っている制作会社制作によるテーマのようです。テーマはパソコン用とスマートフォン用で分かれており、アクセスするデバイスによって切り替えています。タブレットはパソコンと同じテーマでした。
スタッフページには最新のヘアカタログ最新5件が登録されており、ヘアカタログがアップされるとこちらに自動的に表示されるようです。ヘアカタログページではミディアムやロングなど長さによる絞込とスタッフ別の表示が可能となっています。お店のお知らせはサイト内で更新し、スタッフブログ的なコンテンツは外部ブログとしてアメブロで更新していっている運用です。スタッフブログは「今日のご飯」や「お休みにどこどこに遊びに行きました」というようなサイトと関係のないコンテンツになりがちのため、SEOとしてはこのように外部ブログで更新していくのがSEOの効果が良さそうです。(実際に様々なサイトで検証しました)
カテゴリー分けしており各スタッフ毎の記事分類が出来るのですが、導線としてインフォとブログとアメブロの使い分けがぱっと見て少しわかりにくかったです。
利用プラグインは以下。プラグインは最低限の利用で個人的にポイント高いです。
- Contact Form 7 – 言わずと知れたお問い合わせプラグイン
- WP-PageNavi – ページャー表示
全国チェーン/多店舗ヘアサロン
全国展開や多店舗展開されている美容室を調査したところ、数は多くなかったのですがWordPressで構築されている美容院を発見しました。
EARTH
公式サイト: 美容室・美容院アース ヘアサロン:Hair&Make EARTH
全国に200店舗以上構えるアースさんのウェブサイトを見るとWordPressで構築されていました。テーマはオリジナルテーマで、デバイスによりスマホとPCで分けています。スマートフォンファーストで作られたことが考えられる程、スマートフォン用のテーマが非常に使いやすいUIという印象です。
商品ページではオリジナルのアイテムを掲載しており、各商品の購入先はアマゾンや楽天などでこのページでは商品紹介までとなっています。商品数充実し、導線もわかりやすいです。
利用プラグインは以下です。
- Custom Post Types Relationships – 関連記事を手動設定できる
- All in One SEO Pack – SEO設定
銀座マツナガ
公式サイト: 床屋 理容 ヘアーサロン銀座マツナガ GINZA MATSUNAGA
首都圏を中心に海外にも支店がある理容室の銀座マツナガさんです。テーマはWordPress公式のTwentyFourteenをベースにカスタマイズしています。スマホ対応は現在されていないようです。
理容プラグインは以下です。
- Yoast SEO – SEO設定
- Contact Form 7 – 問い合わせフォーム
- Contact Form 7 add confirm – 問い合わせフォームに確認画面を追加
- WP Visual Icon Fonts – ビジュアルエディターにウェブフォントアイコンを追加
- Easy FancyBox – ライトボックス(画像を美しく拡大するプラグイン)
- トップバー – ヘッダーにメッセージ等を表示するバーを追加(しかし使用していない模様)
- Google Analytics Dashboard for WP – 管理画面からGoogleアナリティクスを確認できる
おしゃれな大人の間で流行っている床屋・バーバー
昔の床屋のイメージではなく、クラシカルな雰囲気の良い店内やおしゃれでかっこいい店員さんが在籍する床屋が最近増えているようです。そこでウェブサイトを調査したところいくつかWordPressで構築されている床屋・バーバーがありました。
FREEMANS SPORTING CLUB
公式サイト: FREEMANS SPORTING CLUB – TOKYO
表参道、銀座、二子玉川に店舗を構える床屋のFREEMANS SPORTING CLUBさんです。WordPress公式のTwenty Twelveを親テーマとしてオリジナルテーマを子テーマで構築されています。WordPressはサイト全体ではなく一部に利用していて、トップページとニュースやブログ等の更新系のコンテンツです。ルックブックや店舗情報、リザベーション等のページにはWordPressは読み込んでいないようです。
スマートフォンのテーマはオリジナルのテーマで共通なのでレスポンシブ対応となります。
個人的にはWordPressのバージョンが低くセキュリティとして気になったので、アップデートしていただきたいところです・・・
利用プラグインは1つのみでした。
- FancyBox for WordPress – ライトボックス(画像を美しく拡大)
JUNES
公式サイト: メンズヘアサロン【JUNES】
男性専用のヘアサロン、JUNESさんのウェブサイトは少し特殊です。トップページや各サロンページではWordPressを利用していますが、他のページではWordPressを使っていません。また各サロンページはphpによるページのため、WordPressで作成したコンテンツを読み込んでいるだけということが考えられます。また、テーマはTwenty Elevenのようですが、テーマ側のcssは一切読み込んでいませんでした。ブログ的なWordPressの投稿に値するコンテンツもなさそうです。
ソースコードを見るに、管理システムとしてWordPressを利用し、更新されたコンテンツをphpで呼び出している等の使い方をされていると予想します。そのため、利用プラグインはありませんでした。プラグインの脆弱性やWordPressのセキュリティ的には安心ですが、注意しないと正しいソースコードを吐き出さないという可能性があります。実際いくつか正しく出力されていないとみられるソースコードが確認できました。
まとめ
美容院・床屋のウェブサイトを確認しWordPressをどのように取り入れているか調査しました。業種柄なのか、結構自由に(?)構築されているところが多かった印象です。例えばプラグインを一切使っていなかったり、一部のみ読み込んでいたり、カスタム投稿を駆使し絞込検索を実装していたり・・・
利用ユーザーはスマートフォンユーザーが多いことが考えられるため、パソコンよりもスマホファーストであるべきなのですが、スマホファーストで作られているサイトは多くなく、まだまだ追いついていない状況でもありました。
1店舗だけで特に更新をしない場合はWordPressを利用しなくてもいいかもしれませんが、数店舗展開していたり、サイト上でコンテンツを更新しWebから集客する目的がある場合、WordPressで構築しユーザーにとって有益なコンテンツを更新しやすい環境を作れると、競合より一歩抜きん出るウェブサイトになるのではないでしょうか。