WordPress は2022年11月2日にバージョン6.1をリリースしました。コードネームは「ミーシャ」です。
今回追加された機能の一つに、デザインツールに margin と padding が追加されたことが使いやすく感じたのでご紹介します。
目次
WordPress 6.1 はテンプレートやデザインツール周りが強化
公式の 6.1 紹介動画でサクッと機能紹介をしているのでこれを観るのが早くてわかりやすいです。めちゃくちゃ見やすく2分弱にまとめてくれている……。
新しいテーマである Twenty Twenty-Three も公開され、6.1 の機能をより活かせるようなテーマ設計となっています。
Twenty Twenty-Three は、WordPress 6.1 で導入された新しいデザインツールを活用するために設計されています。クリーンでまっさらなベースを出発点として、このデフォルトテーマには、WordPress コミュニティのメンバーによって作成された10種類の多様なスタイルバリエーションが含まれています。複雑なサイトでも驚くほどシンプルなサイトでも、同梱のスタイルから素早く直感的に作成したり、自分で作成して完全にカスタマイズしたりできます。
Twenty Twenty-Three – WordPress テーマ | WordPress.org
例えば「エディター」はまだベータ版となっていますが、ヘッダーやフッターといったサイト共有で利用する各テンプレートパーツを個別に編集できたり、各テンプレートを編集することで各ページのテンプレートデザインを管理画面から設定できるようになっています。
デザインツールに新しく追加された margin / padding 機能
6.1 からデザインツールに新たにいくつか機能が追加されましたが、その中でも特に margin / padding ツールが使いやすいのではなと思いました。比較のため、まずは6.0のデザインツールを見てみましょう。
次に、6.1でリニューアルあるされたデザインツールです。
いくつかデザインツールに項目が追加されているのがわかります。「寸法」が新たに追加され、「パディング」「マージン」の設定ができます。
パディングとマージンの設定操作イメージ
どんな感じで設定ができるのか静止画だけだとイメージが湧かないと思うので、動画キャプチャ(4倍速)を撮影しました。まずはパディングから。
次にマージンです。最後にプレビュー画面もあります。
スライダーで簡易的に設定できるのと、数値を設定したり4方向個別に設定できたりと細かい設定も可能です。
今までは余白を得るにはスペーサーを設定したり人によっては無駄な改行をあえて作っていたりしたと思いますが、今回からそういった設定はしなくて良さそうですね。
デバイス別の設定は未対応
できると嬉しい機能の一つとして、デバイス毎に異なる数値を設定できる機能です。例えば、デスクトップは通常の余白、タブレットとモバイルは広くする、といった具合です。
6.1の現状ではデバイス毎に異なる数値を設定することはできません。Elementor といった WordPress のプラグインやテーマでページビルダー機能を設けているものでは大抵各デバイス毎のデザイン設定が可能です。これは想定できあるととても嬉しい(ないと実質的に利用が難しいケースも)ので、おそらくそのうち将来のバージョンで可能になるのでは……と推測します。
WordPress は進化し続け、テーマ制作のあり方も変わる
今回はバージョン6.1のアップデートであるデザインツールについてのご紹介でした。6.1 に更新する際はバックアップを作成してから行いましょう。本番環境の前にテスト環境で実施できるとなお安心です。
参考:
なぜ WordPress はバックアップが必要なのか
WordPressのテストサイト・検証用環境の作り方
WordPress は進化しつづけており、それに伴ってどうやってテーマを制作していったらいいか、というのも変わってくるはずです。オリジナルテーマをゼロから作るというのもまだまだ WordPress でコーポレートサイト等のサイト構築の手法であることは間違いありませんが、このような機能を取り入れながら構築するのはメンテナンスの観点からも至難の業です。
デザインをゼロから作り上げたものをテーマ化するという従来の方法では、今後推し進められるであろうテンプレートやパーツといったエディター機能の拡張という面を中心に、将来的な機能の享受が難しいと予想されます。
WordPress のアップデートという点で考えると、テーマファーストで考え、必要なデザインのみ対応する、というような方法が今後はメリットが大きいのではと考えます。まだまだ現在進行中で答えは見えていませんが……。
今後 WordPress がどのように進化していくのか、注視していきたいと思います。
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