WordPressのパフォーマンスチームがWordPressのパフォーマンスを改善する目的の Performance Lab プラグインを公開したとWP Tavernが明らかにしました。
パフォーマンス改善機能を事前テストするためのプラグイン
WordPressのプラグインにはW3 Total CacheやWP Super Cache、WP Rocket等、既に多くの高速化・パフォーマンス改善プラグインがありますが、Performance Lab はこれらとは全く異なり、将来的にWordPressコアに組み込まれることを目的とした、様々な機能を集めてテストする目的で作られたプラグインです。
2021年11月から開始したこのチームにはWordPressのSEOプラグインとして有名なYoastやGoogleがスポンサーとなったコアコントリビューターが中心となり、専用Slackには250名以上が参加しているとのこと。
チームの公式リリースも公開されています。
搭載されているパフォーマンス改善機能
バージョン 1.0.0-beta.1 は昨日(2022/03/09)正式にリリースされたばかりで、現時点で確認できる機能は以下の通りです。
- WebP画像のアップロード: 新しいjpg画像をアップロードするとwebpに自動変換する機能(サーバーがwebpをサポートしてる場合のみ)
- WebP画像のサポート: WordPressのサイトヘルス機能内にWebP画像をサポートしているかどうかのチェック機能
- 永続的なオブジェクトキャッシュの確認: サイトヘルス機能内に永続的なオブジェクトキャッシュが有効かどうかのチェック機能
- アセットの読み込み審査(ベータ版): サイトヘルス機能内にCSSやJSといったリソースの確認を行う機能を追加
例えば、WebP画像をサポートしているかどうかの機能が有効になっているのを確認した後(デフォルトで有効)、サイトヘルスで確認すると「Your site supports WebP」と表示されWebP画像が利用できることが確認できました。
正しくWebP画像に変換されているか確認するため、メディアに画像をアップロードします。
テスト用記事でアップロードした画像を選択し、公開した記事を確認してみると、無事WebPに変換された画像を参照していることを確認できました。
永続的なオブジェクトキャッシュは要改善項目として表示されているのがわかります。
ちなみに、ベータ版機能である「アセットの読み込み審査」は有効にしたものの、サイトヘルス内に特に変化はありませんでした。
プラグインを有効化すればパフォーマンス改善されるというわけではない
このように、Performance lab プラグインは機能のチェックがメインとなり、有効化によって大きくパフォーマンスや高速化につながるというわけではありません。
現時点の機能は限定されているものの、今後その他のモジュールが追加されていく可能性が高く、明記している通り目的はWordPressコアへの搭載です。特にWebPはjpgやpngに比べて容量が小さく効率の良い画像拡張子のため、今後パフォーマンス改善には必要となっていく可能性が高く、コアへの搭載が望まれていることでしょう。
The goal for the feature plugin is to get performance improvements in progress tested more widely, weeding out edge cases before shipping the modules in a core release.
WordPress Performance Team Releases New Feature Plugin For Testing Improvements In Progress – WP Tavern
本番サイトに導入、というよりは今後WordPressコアに搭載される前提として、開発環境やテスト環境においてチェックのためにインストールして利用する、という使い方が主流かと思います。
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