WordPressの表示速度を改善させるには様々な方法があります。WordPress保守管理サービスでも採用しており、海外の有料プラグインとして有名なプラグインである、高速化プラグインのWP Rocketと画像圧縮プラグインのSmush Proを導入して設定を行った際に、どの程度表示速度が改善されるのか検証した結果をご紹介します。
今回はサーバーやWordPress側の調整は一切行わず、単純にプラグインを導入した場合においてどの程度変化があるかを検証しました。
両プラグインの設定方法等は以前書いた記事を参考にしてください。
2023/06/13追記: 本記事と同条件で測定した記事を公開しました。
WP RocketとSmush Proを導入することでどの程度パフォーマンスが改善するのか その2
結論
結論からお話すると、今回のサイトの結果に限りますが、スコアは大きく変わらないものの、読み込み速度に関しては体感でも感じられるほど改善できました。
しかし、環境に大きく左右されますので、導入だけでは大きな改善効果は見られないと思っていただいた方がいいです。というのも、利用サーバーやオリジナルテーマか既存テーマか、ページ構成や画像の頻出頻度等、読み込み速度に影響しているファイル等がないかといったそもそもの状態によって変わります。
よって、今回の例は一例として参考程度に留めておいてください。
前提条件
今回は以下の条件で測定しました。
- サーバーはさくらレンタルサーバー ビジネス
- WordPressのバージョンは5.7.2
- 利用プラグインは25個以上(以下一部抜粋)
- Contact Form 7
- Duplicator
- The Events Calendar
- User Access manager
- WP CSV
- テーマは有料テーマをカスタマイズして利用
- 測定はPageSpeed Insightsを利用し、モバイルかつフィールドデータを対象とする
- 測定対象ページはトップページ
PageSpeed Insightsでの測定結果
モバイルスコアに加え、コアウェブバイタルの3指標であるFID, LCP, CLSの3点に絞って前後を比較します。導入後のFIDが測定できていないことにあとから気づきました……が、その他の指標で効果は限られながらも全てにおいて改善されています。
導入前 | 導入後 | 差 | |
---|---|---|---|
モバイルスコア | 37 | 47 | +10 |
First Input Delay(ミリ秒) | 33 | – | – |
Largest Contentful Paint(秒) | 5.7 | 4.9 | -0.8 |
Cumulative Layout Shift | 0.44 | 0.24 | -0.2 |
対象サイトはプラグイン数が比較的多めかつ、有料テーマを改変して利用しているため、リクエストが約150と多く発生しており、転送ファイルサイズも5MB弱と大きいです。この部分からメスをいれないとスコア改善にはつながらなそうです。
大きな改善はサーバー変更やテーマ変更等抜本的な変更が必要
今回は冒頭の通り、環境変更は行わないでプラグイン導入だけの変化を検証しました。スコア改善には、WordPressに最適なより高機能なサーバーへ移転したり、テーマ側で不要な読み込みが発生している場合は削除したり、調整の以前にスリムなテーマに変更したり、プラグインを減らすために機能をもう一度見直したりと、大本から変更する必要が出てきます。
今回の導入だけでも体感でも早くなった変化があったので、導入による一定の価値はあるかと思います。紹介した有料プラグインのみならず、無料プラグインでも十分メリットが感じられるものもあるため、サイトに合わせた選択で十分かと思います。
いくら見た目が良いサイトであっても、利用者側に遅い、使いづらい、と認識されてしまってはもったいないです。加えて、コアウェブバイタルの導入開始により、Google検索順位への影響もあります。
- モバイルデバイスからの閲覧が多い
- 検索からの流入が多い
- SEOが重要
上記のような条件に当てはまるならば、見た目とパフォーマンスのバランスを考えてサイト構築、リニューアルを実施されることをお勧めします。
「サイト高速化に加え、WordPressの保守も一緒にやってほしい……」とお考えの場合は、弊社サービスのWordPress保守管理にてパフォーマンスとWordPress保守管理を同時に行えます。お気軽にお問い合わせください。
コメントを残す