ウェブサイト公開の目的は多岐にわたります。一般的なコーポレートサイトの場合は企業概要やどんな事業を行っているか、お知らせ等が最低限の情報となります。誰もが知っているブランドや企業ではなければ、名刺程度のウェブサイトという利用用途に限定されます。
一方、読み手に有益な情報やコンテンツを蓄積していくことで、情報を探している新しいユーザーによってアクセスは増えます。それにより引き合いが増えるケースもありますし、もし直接的にサービス購入や契約・問い合わせにつながらなくても、ブランド認知・ウェブ上での存在感の向上により、新規取引や採用に好影響を与える可能性があります。
本記事では、ウェブサイトにコンテンツを蓄積していく活動を強力にサポートするツールとして「検索順位チェックツール」について説明した上で、どのような効果があるのか、なぜ導入するのがいいのかといったことについて解説します。
目次
検索順位チェックツールとは
検索順位を自動的にチェックしてくれるツールです。無料・有料多くあり、Windows用、Mac用、アプリケーションをインストールしローカルで動かすもの、インストール不要でクラウド上で動くもの、海外製、国内性など様々なツールがあります。
私は色々と利用した後に、国内性・有料・クラウドの Nobilista(ノビリスタ)に行き着きました。

検索順位チェックツールの説明や、なぜ Nobilista を選択したのか、Nobilista の解説などは以前記事にまとめていますので検討中であれば参考にしてください。
参考: クラウドの検索順位チェックツール、Nobilistaを使ってみた感想(おすすめ)
検索順位チェックツールを使うことはコンテンツマーケティングを行っていく上で欠かせません。前提として、環境に合ったツールを選択しましょう。
検索順位の変動を知ることで記事作成やリライトに活かす環境が作れる
ユーザーが入力キーワードで検索すると検索結果に順位付された各サイトが並びます。公開した各コンテンツ・ページがこの検索結果の上位に入ることができればそこからのアクセスが期待できます。多くの人が入力するキーワードであればあるほどアクセスは増加しますが、そういったキーワードにおいて上位にランクインすることやランキングし続けることは簡単ではありません。
コンテンツ作りは一朝一夕にはいかずコツコツと積み重ねていく作業のため、時間がかかります。最初はやる気に満ちていても、なかなか結果が出ない・見えづらいためにモチベーションを保ち続けながら作業を継続するのが非常に難しい作業です。
そこで、検索順位チェックーツールを利用することで、公開したコンテンツが特定のキーワードでランクインしたか、順位がどのように変動しているかを可視化することでモチベーション維持に役立ちます。
例えば、
- 前回自分が作成し公開した記事によって、このキーワードで圏外だったが3ページ目までランクインした
- 公開済みの記事に最新の情報を追加したり古かった情報を更新するリライトを行い、さらに関連記事も更新したら検索順位が上がった
- 特定のキーワードから圏外になってしまったが、記事を見たら公開後一度も更新せず古い情報が残っていたからだった
といったように記事公開や更新することで結果が見えたり、逆になぜランクダウンしたのかがわかるヒントが見つかります。

ほぼ圏外まで落ち込んでいたキーワードが1記事だけで16位まで上昇したケース
ちょうど最近急上昇したケースがあったのでご紹介します。
検索ボリュームは少なめで上位表示もそこまで難しいというわけではないキーワードですが、一時は20-30位くらいだったものの、最近は60〜70位くらいまでじわじわと落ち込んでいました。

このキーワードでランクインしている記事は公開してから約9年経過しており、更新も全くしていなかったため、Googleからの評価が落ちていたと考えられます。そこで、現時点での情報・考え方を反映した記事を新しく公開しました。
公開した記事は以下です。
参考: WordPress サイトをリニューアルする時に考えたい今後の保守やリスク対応
8/17に公開してから5日後の22日に71位だった順位から16位まで一気に上昇しました。1ページにランクインはしていないものの、たった1記事公開しただけで大きく上昇し一定の効果があったことがわかります。
PDCA を回すためのツールとして利用する
ただやみくもに記事を書き続けるというのは大変な作業です。定期的に記事作成してもアクセス数が変わらない、検索順位に変動がない、という状況でモチベーションを保つのはなかなか難しいです。
そこで、検索順位チェックツールを使うことで、記事作成から公開後の効果、リライトや次の記事作成の一連の流れをある程度スマート化することができます。
- Plan: 記事作成に取り掛かる前に、検索順位チェックツールにて上位表示を狙いたいキーワードの現状を見ておく
- Do: 記事作成
- Check: 検索順位チェックツールにて変動状況を確認
- Action: 順位変動により、落ちたキーワード対象の記事に対してリライトや別視点での新規記事を作成し関連記事として紐付ける。または上がったキーワードがあればなぜそうなったのか考える。
- 上記を繰り返す
検索順位チェックツールがないと、上記の「Plan」「Check」が抜け、「Action」の質も大きく下がります。「質の良いコンテンツを作ってアクセスを高めたい」という場合はツール導入によって継続的な記事作成・更新に繋がり、記事のクオリティも大きく左右します。
PDCA と言いつつも、毎回完璧にこなすことは実際難しいため、まずは自分のできる範囲でやってみることが大事です。(私もいつもはできていませんので)
SEO はすぐに結果をもとめずコツコツと継続していく(無理しない)
このように検索順位チェックツールの導入による利点は多くあります。専任の担当者をつけるというのは小規模な中小企業の場合は実際難しいと思います。環境によっては「毎日かじりついて確認する」というよりは必要な時に正しく解析できるツールという立ち位置で問題ありません。
順位変動に一喜一憂するよりも、記事のクオリティや専門性、情報が古くなっていないか、といった本質の部分のほうが重要です。それらをこなすことで結果は自ずとついてくるはずです。
ウェブ上には情報が多く溢れ毎日増え続けています。Google は情報の洪水から読み手にとって有益と思われる記事にアクセスしやすいよう、順位を並べているに過ぎません。情報を公開する側としては読み手にとって為になる情報を公開し続けることで、結果的に上位にランクインしたということに過ぎません。
自戒も含めて、SEO やコンテンツマーケティングは焦らず少しずつ積み重ねていくことが重要だと信じています。完璧を求めずに無理せず楽しみながらできる環境が理想ですね。ツール導入によってラクになる部分は間違いなくありますし、必要に応じて使えれば十分では、と思います。
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