フリーランスや小規模の会社の場合、結局は自分や代表がなんとかしないといけないので、普段の仕事の領域外の仕事が発生した時にその仕事を請け負ってくれる伝手がないと大変です。
そこで選択肢の一つとしてここ数年ですっかり定着したクラウドソーシングを使って、仕事を募集する方法をご紹介します。
- クラウドソーシングを使ったことがない
- どのように登録・募集をしたらいいかわからない
- オンラインで仕事を募集するなんてやったことないし、よくわからない
そのような人が「クラウドソーシングで仕事の募集いいかも」「よし、やってみよう」と思ってもらうことを目標にして書いてみます。
目次
クラウドソーシングを通した仕事は増えて続けている
クラウドソーシングとは、オンライン上で不特定多数の人に対して仕事の募集が行われ、依頼から仕事のやりとり、納品までも基本的にオンライン上で進行・完了するアウトソーシングのことをいいます。
いつから「クラウドソーシング」というキーワードが使われるようになったか見てみると、最初は2007年に登場し、2013年くらいから認知が広がってきて、その後はいくつか一時的な伸びはあれど落ち着いているのがわかります。
今でも仕事の紹介は伝手や人の紹介によって行われることが多く、実際フリーランスの7割が人脈から仕事を得たというのがわかっています。
一方、クラウドソーシングがきっかけになったのは1割ちょっと。比較すると少ないですが、きっかけの一つになっているのがわかります。(※1)
2018年と少し古いデータですが、約130万人がクラウドソーシングを通して仕事を受注しています。
2018年2月時点における副業・兼業を含む業務委託で仕事をするフリーランス数を全国で1,119万人と推計9しており、その12%がクラウドソーシングを行っているとしていることから、クラウドソーシング実施者は約134万人と推計される。
総務省|平成30年版 情報通信白書|クラウドソーシングの広がり
クラウドソーシング最大手のクラウドワークスの最新資料によると、現在登録者数は424万人となり(※2)、2017年の時点の152万人から約3倍弱増加しており(※3)、ますますクラウドソーシングを通して仕事の受発注が増えているのがデータからわかります。
特に最近では働き方改革やコロナの影響で、在宅での仕事・在宅ワークのニーズ増加となり、副業として参入する例が増えているのではないかと予想します。調べたらありました。
「クラウドソーシング」や「バイト」というキーワード自体はそう多く検索されていないのですが、実は「在宅」で検索したユーザーのほとんどは求人サイトやクラウドソーシングを閲覧。探しているのは「在宅」でできる仕事だというニーズがわかります。
在宅ワークで急増中のクラウドソーシング。利用者の特徴は? | ページ 2 | bizSPA!フレッシュ
クラウドワークスにおいての発注の始め方
クラウドソーシングを始めるにあたって、どのサービスを利用するかがまずはじめの選択肢となります。まずは利用者数最大であるクラウドワークスを選択しましょう。その後、必要に応じてランサーズやココナラといった他のサービスも検討するで問題有りません。
クラウドワークスの会員登録の方法は公式で紹介されているページがとてもわかり易いので、こちらを参考に会員登録を行います。
企業が発注者(クライアント)として会員登録から仕事依頼までを行う流れ | クラウドソーシングTimes[タイムズ] |
また、仕事を依頼したい人向けのカンタンご利用ガイドも用意されていて、これを見てもらうのが一番わかりやすいと思います。仕事の流れから3種類の依頼形式の違い、よくある質問などわかりやすくまとまっています。
発注者のための最低限確認しておきたいチェックリスト
登録完了後、仕事を登録してさあ募集開始…の前に、以下をチェックしておきましょう。応募者から見て、あなたは登録したばかりでまだ実績が0なので「この仕事応募して大丈夫かな?」「このクライアント、過去の実績がないから不安…」と思われても仕方有りません。応募者も発注者を吟味していて、レベルが低そう・ビジネスマナーのなさそうなクライアントだと思われると、悪くない条件で公開しても思ったより集まらないという状況も有りえます。
少しでも応募者に安心して応募してもらうためと、逆に自分を守るために以下にあげた箇所をチェック・設定を行っておくことをおすすめします。
マイページ
- 名前(表示名)に迷ったら個人名より特定できない名前の方がまずはいい(本名を使うことで信頼を得るメリットもあるが、同時に個人情報が少なからず公開されるデメリットがある。リスク回避の観点からクラウドソーシングでは仕事発注前に個人が特定されない方が安心。法人名義として会社登録するならば別)
- 会社概要内に会社URLやサービスURL等は記載しない(上記と同じ理由)
- 「本人確認未提出」「発注ルールチェック未回答」は応募者側へ最低限のマナーとして、本人確認を提出・発注ルールチェックの回答をしておく(※4)
- 仕事が完了したら必ず相手を評価。その際に定型文ではなくどこがどう良かったか(または期待通りではなかったか)どうかを個人が特定できないように書く。それにより相手からも評価してくれる可能性が上がる
仕事詳細ページ
- 予算は適切に設定(わからなければ相談でもいいが、予算レンジを提示した方が高すぎたり安すぎたりする応募がこないので双方にとって楽)
- URLなどの特定できる情報は消去(応募後の個別のメッセージでやりとりする)
- 特定できる情報以外で見積もりにあたって開示が必要な情報はできるだけ記載する(やりとりが楽)
- 希望スケジュールがある場合「発注後、5〜7営業日以内の納品を希望します」のような書き方でおおよその希望スケジュールを記載する(発注後伝えるのでは遅すぎる)
- 【 重視する点 】等として「円滑なテキストコミュニケーション」を記載(やりとりはテキストメッセージを使って行うことと、素早いレスを重視することを明記 ※そもそも電話対応は嫌われる方が多い)
- 仕事内容によっては、「発注後内容いただいてみたら対応ボリュームがおおくて当初の見積もりでは割に合わない」というようなことを避けるため、「仕事開始前に、記載以外の内容や修正が発生するようでしたらご遠慮無くご相談ください」などと書いておくと安心してもらえる
- 複数の作業を応募する場合は関連する仕事かどうか確認し、全く異なる仕事の場合は別の仕事として応募した方がいい
クラウドソーシングで外部の力を活用できる
インターネットのおかげでクラウドソーシングが登場し、それにより場所に制限なく仕事ができるようになりました。私も独立初期に経験と思っていくつか仕事をやってみましたし、発注者として仕事を依頼したこともあります。誰でもできるようなタスク仕事や、安すぎる報酬が目立ったりもしますが、発注者側が適切な仕事内容で公開することで、適切な応募者が集まるものだと経験上感じます。
「身近に相談できる人がいない」「今まで使ったことなかったけど、やってもらいたい仕事がある」というような場合は、クラウドソーシングで募集するというのも一考の余地があります。これから始める人に何かしら参考になれば幸いです。
参考文献
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