mixiの笠原社長が社長を退任し会長になり、朝倉氏が新しい社長になるそうです。朝倉新社長は若干30歳。
笠原さんも37歳とかだからまだまだ若いけど、これでmixiは若返りと新事業を立ちあげるっぽいですね。事実ではないと言ってるけど大量の技術者を導入するので間違いなく何かしら新しいことはするのではないかと思われます。
ミクシィ「無料通話アプリ参入『決定』は事実でない」–可能性自体は否定せず
このニュースを見て「ついにmixiも一つの時代が終わったんだなあ…」と色々と思い出していました。
ミクシィは思い入れのあるSNS
mixiがサービスを開始したのは2004年。というかGREEも同じ時期に開始していたんですね。意外。
おそらく僕が使い始めたのは2006年頃。周りでmixiという言葉が聞こえてきて、まだソーシャルなんて言葉も定着していない時代です。
周りが使い始めて、なんとなくやってみようかな、とりあえず登録だけでも。なんてかんじで、まだその頃パソコンを持っていなかったので、仕事先のパソコンでアカウント作った感じだったと思います。
で初めてみたら友人の近況がmixiを通じて知れるんです。
今考えてみればfacebookやtwitter、ブログなどで当たり前になっていることなんですが、「これは楽しい!!」そう強く思ったのを覚えています。
だけど家にはパソコンが無いので最初は仕事帰りに下北の漫喫に寄ってmixiにログイン、ということをしていました。今じゃ考えられない。。。笑
ですぐそんな生活もめんどくさくなってきたのでこれを機にパソコン買おうと決断して初めてパソコンを買ったのでした。(VAIOのノート)
その後は家でmixiにハマりまくる日々が続きます。今思うとありえないって思うほどハマってました。
当時は今までにないコミュニケーションということで楽しかったんでしょうね。
で、一番中毒性があったのは有名な「足あと機能」だと思います。
「誰が見に来てくれたんだろう?」なんて思いながら見るのが楽しかったですね。当時はそんなことが楽しかったです(遠い目…)
UIが女性ターゲットにドストライク
そこからmixiはユーザーをどんどん伸ばしていき、2006年には400万人だったユーザー数がわずか4年で5倍の2000万人に達しました。時代に乗っかり急成長です。
ミクシィがユーザー数を伸ばした要因としてはUI(ユーザーインターフェース)だと思っていて、あの女性向けのデザインと日本人が見慣れているログインしたときのUI。時代のソーシャルへの流れというのがマッチしたのでしょう。
女性が集まる場所に男性はついていくから、女性ユーザーが増えれば必然的に男性ユーザーは増えていきました。
僕の周りでもやっていない人の方が少なくなっていき、連絡先を交換するのは躊躇あるけど、mixiだったらいいやというように初対面の方でも「mixiやってますか?」が日常になっていました。今考えるとありえません。
その後の低迷
僕は2007年頃からブログ(今はもう無い)を書いていて、当時はmixiもブログもそれぞれに楽しかったんですが、次第にmixiの人が多すぎて、あまり楽しくなくなってきます。
ユーザーを増やそうとすると今までどっぷりハマっていたユーザーはどんどん「普通」になっていくmixiを見てつまらなく感じてしまうんですよね。
ゲームが始まったころ、あなたの友達がなんのゲームをやっていますだの、ゲームで友達が困っていますだの、そんなお知らせがちょろちょろ見始めてきました。
そして使いにくいマイページ。ごちゃごちゃして情報が多すぎて、「どこからみればいいのか?」「自分が本当に求めている情報はどこにあるのか?」がわからなくなってきました。
友人の新着日記も時系列順にどばーっと並ぶだけなので、自分が見たい友人の日記に辿るくまでに非常に苦労。
その点Facebookは関連性の深い友人の投稿を表示させるというのは当時感動さえしたものでした。
足あと機能騒動
例えば、有名な足あと機能廃止の騒動。2011年頃、mixiの代表的な機能の一つだった、誰が自分のページを見たのかわかる「足あと機能」が廃止になりました。(その後「先週の訪問者」に機能変更)
思えばmixiの低迷はあの頃からだったと思います。
結果ミクシィはユーザーを向きすぎた
なぜmixiは低迷したのか?
繁栄があれば衰退もあるのは避けられない運命ではあると思います。
ミクシィはまじめに改善をしてユーザーの声を真摯に聞いて改良を続けていたんだと思います。しかし時に、ユーザーの声というのはわがままで、「ユーザーのニーズ」=「利便性」ではないことも事実。
アンケートをとると必ずヘルシーなラップサンドやサラダがほしいと要望があって
商品化したけども売れたためしがない。ヘルシーなサラダでなくメガマックが売れる。
メガマックがお客様がマクドナルドに求める「らしさ」だから
お客は言うこととやることが違うからお客の話を聞いてはだめ。
それより「強いところをのばす。強さは何か考える。」
日本マクドナルド 原田泳幸社長 @ JIDA賀詞交歓会 | working girlの2012年01月13日の1番目の記事 – 楽天ブログ(Blog)
マクドナルドの原田さんの言葉が脳裏をよぎりました。
だけどありがとうmixi
2008年頃になるとmixiは完全に飽きていて、それまでちょこちょこ書いていたブログに発信の場が移って行きました。それまでは反応があることが一番の楽しみにだったのに対し、ブログは反応がSNSのようにダイレクトにあるわけではないけれど、インターネットの端くれにあることで、きっとどこかにいる情報を求めている人に今自分が書くページが役に立つ、と思ったらブログの方が全然楽しかったですね。
アクセス解析を見るのが楽しかった。
「おお、こんなキーワードで僕のブログを見に来たのか。あ、意外とここのページは見られてないんだな」
ちょうどmixiで足あと機能をみるように。
根本は「誰が見に来たか」だと思うんですよね。きっとこれは欲求レベルなのでもうどうしようもできないしこれがあるからブログを書いたりSNSにみんなハマるんじゃないかなと。
当時ブログにも書いたんですが、mixiが使いにくくなっていくことはむかつくというか諦めに近かったです。
だけどmixiは自分にとって初めてのSNSだったので、今となっては「mixiありがとう」です。が、アカウントは完全放置で全くログインせず。。
きっと今回の社長交代の裏側には色々な判断があったと思います。予想するに、笠原さんはガツガツ行く起業家タイプの人間ではなく、冷静に一つのアイデアをじっくりこなしていくタイプだとおもうので、今彼が決定権のない会長になるということはmixiをよくしていくことについてもう自分からはできることはない、ということなのかなと感じます。
新社長の朝倉さんはまだ若いし、なんとなく笠原さんとは違うタイプな感じがします。
どちらにせよ、これからのmixiが出すサービスやどう動いていくかということは期待しています。