Wordpressを導入してホームページをCMS化した場合、下層のURLが今までのURLと変わってしまうのでどうしようとご質問をいただきました。結論から言うと正しく処理すればほぼ問題なくリニューアルできます。しかし気をつけないといけないポイントを押さえておかないと他サイトからのリンクがエラーになったりGoogle検索順位等に大きく影響します。
目次
リンクが変わるとどうなるか
URL構造が変わるというのは以下のようなことです。
新URL: https://highfivecreate.com/category/something
URLの構造が変わって「別のページだ」と認識されます。ページを作ったのだから当たり前なんですが実は気をつけないといけないことがあります。
ブックマークしていた人や他サイトからページにアクセスできなくなる
元々のURLではsomething.htmlと.htmlがついていましたが新しいURLでは消えてしまいsomethingに。この場合、いままでのsomething.htmlにアクセスすると「ページがありません」となってしまいます。
ページをブックマークしていてくれて久しぶりにアクセスしたらページがなくなっていたとか、他サイトから紹介されリンクをもらっていたとしても気になってクリックしたらページがないと出たなど、せっかくアクセスしてくれたユーザーの機械損失につながります。もったいないですよね。
Google検索順位に変更が出る
Googleの検索結果順位にも影響があります。今まで特定のキーワードで検索結果に表示されていたのに、ページがエラーとなるとGoogleは意味のないページは検索から外そうとします。すぐには変わりませんが、結局訪れてもページがありませんとなってしまう。そして上位表示されていたキーワードがあっても検索からの流入減に。
このように、アクセスできなくなりエラーとなることを404エラーといいます。よく「ページがみつかりません」「404 Not found」「Not found」「404 Error」と表示されます。熟知したユーザーであれば「ああ、ページがなくなったのか。トップページに戻って検索するか」となるケースもありますが普通はわからないので閉じてしまうでしょう。
WordPressのリニューアルの注意点
404エラーを完全に起こさせないようにするためには完全に同名でURLを維持すればOKです。でもWordpressではそれは難しいし全く同名のURLを維持するのは得策ではありません。ページの名前も全く関係のない英数字よりかは関係した名前にしたほうがSEO上にも人間的にもわかりやすいでしょう。
例:
意識した名前: https://highfivecreate.com/category/pen
下のURLだとURLを見ただけで何のページかもわかるしSEO的にも「ペン」で検索したときにページ名、ディレクトリ名がヒットすることがわかっています。以下画像参照
wordpressは自動的にURLを生成するため以前と同じURLは維持できない可能性が高い
固定ページは自由に名前がつけられるがhtmlを末につけられなかったり、記事投稿ページは自由にパーマリンクを作れるが数字やcategoryを自動で入れるようパーマリンクの設定をしていると自動で生成されるため細かいところまで変更できない、ということがあります。どちらがメリット・デメリットかは様々ですが。。。
個人的には固定ページは関連のある名前にし、投稿ページはカテゴリーを関連ある名前にしておき、ページ名は毎回考えるのも面倒なので自動生成にするのがパフォーマンス的にベストではないでしょうか。
リニューアルによるURL変更は怖くない
ここまで404エラーの説明をしてきましたが、実はリニューアルによるURLが変更になったからといっても正しい処理をしてあげれば怖くはありません。大丈夫ですのでご安心を。順に見て行きましょう。
適正なリダイレクト処理をする
301リダイレクトや302リダイレクトという処理があります。これはページにアクセスすると、設定をしておけば好きなページに飛ばせます。301と302の違いは301が恒久的なリンクの変更。つまり「リンクはこれから新しくなったからこれから新しい方で認識してくれ」ということ。302は「とりあえず今は変更するよ」という一時的なリンクの変更です。
リニューアルによるリンク変更は恒久的な変更になるため302ではなく301を使用します。設定方法はphpや.htaccessなど色々とありますが簡単にできるのはWordpressのプラグインを導入することです。これであれば特別な知識がなくても管理画面からも行えます。
WordPress ? Redirection ? WordPress Plugins
パーマリンクも設定する
投稿ページのパーマリンク設定はデフォルトでも問題なくはないですが、カテゴリー名を表示しておいた方がSEO的にも人間的にもいいのでパーマリンク設定から変えてあげましょう。
ちなみにこのブログでは「カテゴリー名/投稿ID.html」としています。自動的に名前を決めるようにしていますがhtmlを末につけているのでパッと見CMSではなさそうな印象です。
404ページを作る
404エラーのときに表示される404ページをつくりましょう。これがないと、万が一前のURLのときのページを301リダイレクト設定し忘れていても好きなデザイン、内容を設定できます。一般的にはヘッダー、サイドバー、フッターは共通でコンテンツ部分に「ページがありませんでした」といった旨の内容を書いておき、トップページへのリンクを置いておく。これを設定していないと以下のような画面になることが多いです。(サーバーによってはデフォルト設定の画面がでることも)
これだけで拒否反応が出る人はいるはず 笑 「なんか変なページに来てしまった」と思われても仕方ありません。
404ページはリダイレクト関係無しにあったほうがいいファイルです。
サイトマップの更新を忘れずに
リダイレクト設定やパーマリンク設定ができたらサイトマップの更新をしておきましょう。これも手動で行うよりWordpressのプラグインをいれておけば記事を書く毎に更新・通知してくれるものがあります。Wordpressって本当すごいですよね。。。
WordPress ? Google XML Sitemaps ? WordPress Plugins
100%問題がないというわけではない
ここまでしておけば前のURLにアクセスした人も自動的に新しいURLにページ遷移されるのでページにアクセスできなかったというストレスは無いし取りこぼしを防げます。
しかしGoogleのマット・カッツ氏がこう答えています。
このビデオによると、何%減ると明言はしてないですが数%は減るといえます。しかしそれにより大幅に下落するということはまず考えられません。
一つ言えるのは、ページランクが減ることを恐れてリニューアルを検討することの方がリスクが大きいということです。ページランクなど、所詮指標の一つにしか過ぎないのですから。
まとめ
ホームページリニューアルにおいて、既存のページのリンクを渡すということは忘れてはいけない存在です。
「ホームページリニューアルはしたけど、なんかアクセス落ちちゃったなあ…」なんてことにならないよう、クリアしておかないといけないポイントをご紹介しました。
「ホームページをリニューアルしてWordpressを導入したいけど、現在のURL構造を維持したい」
という方は、是非一度ご相談ください。ベストな方法を提示いたします。